面接官は採用のプロと未来の上司

採用のプロである人事の担当者だけが面接官になるわけではありません。配属先の上司や、社長・役員なども面接官として応募者の能力や人柄、意欲を見極め、採用の合否を判定します。
すなわち、面接官には未来の上司も含まれており、「現場で実際に役に立つ人材か、一緒に働いていけるか」ということを、厳しい目で見ています。同時に、面接を受ける側も、どういう人の元で働くかをイメージするきっかけになります。

面接官は何を見ているか

面接官は人によって立場が異なりますので、面接において見るポイントも変わります。人事担当者、配属先の上司、社長・役員それぞれ着眼点が違うので、ポイントを押さえたアピールが必要になります。

・人事担当者

志望理由や転職動機にあいまいな点がないか、募集する仕事と希望が合っているかを確認しています。また、人柄や考え方が企業と合うかも大切なポイントと考えています。また、今後リーダーのポジションを任せるポテンシャルがあるか、など長期的な視点も取り入れられます。

・配属先の上司

即戦力となるスキルを持っているか、または今スキルが不足していてもすぐに適応できそうかを見ています。実際に自分や自分の部下との連携を想定し、一緒に働くことができるか、今のチームのメンバーとうまくやれそうかもチェックしています。

・社長や役員

考え方や関心が企業と合っているか、熱意があるかを重視します。一緒に会社を盛り立てていける人物かを見ています。

結局は面接官との相性で決まる?

配属先の上司や社長・役員の着眼点として、「一緒に働けるかを見る」というものがありました。また、人事担当者の視点でも、「会社に合うかどうか」というものがあると考えられます。これは要するに、「面接官と相性が合うか、合わないか」という意味なのでしょうか。相性が良くなかったら、「一緒にうまくやっていけそうにない…」と思われてしまうのではという不安につながるかもしれません。
また、面接官と相性が良い方が、緊張感が和らいで面接で自分を最大限アピールすることができるという側面もあります。確かに、相性がよいことで面接がうまくいく場合はあります。実際に働くことを考えても、相性がよければ安心を感じるかもしれません。

しかし、それだけではないのも事実です。面接官と相性が合わないと感じても、現場のすぐ上の上司は別の人で、自分とも合うかもしれません。または相性が良くても仕事の内容が思ったものと違うかもしれません。相性だけでこの会社は合わない、合う、と思うのはハイリスクな考え方です。そのことを面接官も承知していますから、相性だけで決めるようなことはないといえます。不採用が続くならば、他に理由がないか、自分を振り返る必要がありま す。

面接の練習で面接官に好印象を!

受け答えや態度に問題があると、面接官に不信感を与えてしまいます。面接対策で好印象を与えるポイントを押さえることが大切です。そのためには、模擬面接などで第三者のアドバイスを受けることが効果的です。転職エージェントや模擬面接を利用して、転職のプロフェッショナルにチェックしてもらうのも、間違いない対策になるでしょう。

面接官が知りたいのは、主に「意欲があるか」と「求めるスキルがあるか」です。このポイントがしっかり伝われば、どの面接官相手でも充分なアピールができたといえるでしょう。面接官になったつもりで、自分の回答が採用したい人物像に当てはまるかかどうか考えてみましょう。