トラブルを回避するために退職前に準備することは?

あなたが退職することで少なからず職場に影響がでます。あなたが事前に対策することでトラブルを回避できることも多くあります。

■繁忙期は避ける。

社員が体調不良のため休むこともままならないような繁忙期がある会社は数多く存在します。その期間に退職したいと申し出れば職場の人たちは混乱してしまいます。退職を申し出るなら、比較的に仕事が落ち着いている時期を選びましょう。

■引継ぎをしっかりする。

引継ぎが不十分のままだとあなたの退職後、仕事が円滑に進まず、職場が混乱してしまう可能性もあります。できるだけ早めに退職の申し出をして、後任者にしっかりと引継ぎしてから退職するようにしましょう。
仕事の引継ぎの漏れがある場合もありますので、退職後も連絡がとれるように後任者等に連絡先を伝えておくことも大切です。
退職後も円滑に仕事がまわる段取りをしておくことで、あなたの評価が上がりますし、退職後も前の会社の人たちとの良い関係を続けることができます。
転職後も、同じ業界であれば前の会社との関わりがでてくることもあります。できるだけ良い関係を維持することも大切です。

■ライバル会社への転職

ライバル会社に転職されると会社の情報を持ち出されるおそれがありますので、転職することを嫌がられる場合があります。 会社の心情を配慮すれば、ライバル会社への転職はおすすめできるものではありません。
しかし、どうしても転職したい会社がライバル会社である場合は、以前の会社に配慮し、不利になるような情報は出さない等配慮すべきです。
不利になる情報も転職先にも流してしまえば、あなたの人としての信頼性が、以前の会社でも、転職先の会社でも結局なくなってしまいます。また、顧客等の情報を流してしまえば、法律違反で逮捕されるケースもありますので注意しましょう。

上司が退職を認めてくれない場合

転職先が決まったため、会社にできるだけ迷惑がかからぬよう2ヶ月前に退職の申し出たのにも関わらず、上司が部下の退職を認めようとしないケースがあります。
理由としては、即戦力を失うことを回避したいためもありますが、部下が退職することで会社内での自分の評価が下がることを懸念するための場合もあります。
理解のない上司ですと退職を認めたくないあまりに、『転職先での評価が下がるよう、退職ではなく解雇にするぞ』と脅迫するような悪質なケースもあるようです。

退職を認めてもらえない場合はどうすればいいの?

■労働基準監督署に相談。

上記のような理不尽な対応を上司がとる場合は、労働基準監督署に相談に行きましょう。
親身になってくれる職員の方なら、会社とあなたの間にたって、あなたがスムーズに退職できるようアドバイス等なんらかの方法をとってくれるはずです。
労働基準監督署の職員の大部分は労働者の味方になり行動してくれるはずですが、「会社と本人の相談により決めてほしい」とまったくとりあおうとしない職員も一部いるようです。

■退職に関する法律を理解し、それをふまえて上司と冷静に話し合う。

労働基準監督署の職員に相談してもどうしようもない場合は、しっかりと退職に関する法律の知識をもち、それらを利用して上司と冷静に話し合いましょう。
いくら不条理な言動をする上司でも、法律には勝てません。「2週間前に退職の申し出をすれば退職することができる」という法律上をもとにした根拠を示し、あなたの退職が法律上合法であることを上司がしっかりと認識すれば、上司もあまり強くは言えないはずです。
ただし、今までお世話になってきた会社ですので、会社側に譲歩できる部分は譲歩し、できるだけ良い形で退職できるようにしましょう。

まとめ

いままでお世話になった職場です。今までの感謝も込めて、退職後もできるだけ職場の人たちに迷惑がかからないようしっかりと事前準備をしてから退職するようにしましょう。
そのような配慮をすることでトラブルが発生する確率が減りますし、職場の人たちのあなたへの評価も上がることでしょう。 しかし、まれにしっかりと段取りをして退職の話をすすめたにも関わらず、トラブルに発展することもあります。そのような場合は、労働基準監督署に相談し、専門家のアドバイスを仰ぎましょう。
労働基準監督署の協力も得られない場合は退職にまつわる法律の知識をもち、冷静に人事と話合うことが大切です。合法的に落ち着いて退職の話をすすめれば、あなたが不利になるような結果になることは少ないはずです。