ブラック企業とは?

そもそも、ブラック企業とはどのような企業のことを言うのでしょうか?まず、ブラック企業とはネットスラングなので、明確な定義があるわけではありません。一般的に、ブラック企業とは「長時間労働などの過酷な環境で労働者を使い捨てる企業」といったイメージがあります。人の出入りが激しい企業や長時間労働を強いる、パワハラやセクハラが多い企業のことをブラック企業と言います。

厚生労働省によってブラック企業は名前を公表される

厚生労働省でもブラック企業がどんな企業かを定義はしていませんが、以下の条件を満たす企業はブラック企業として社名を公表されることになります。

  • 労働基準法違反があり、休日労働や残業が1ヶ月100時間以上ある
  • 1つの事業所で違法な長時間労働を10人以上にさせる
  • 1年間で3ヶ所以上の事業所で違法な長時間労働がある
  • 労働基準監督官から是正勧告を受けた

しかし、名前が公表されるのは大企業に限られ、中小企業は含まれません。

ブラック企業を見抜くには

できれば、転職する前にブラック企業かどうかを見抜きたいですよね。具体的に、どういったポイントに注意すればブラック企業かどうかを見抜くことができるのでしょうか?ブラック企業かどうかは、ある程度求人票で見抜くことができます。以下のような求人票を出しているような企業はブラック企業である可能性があるので注意が必要です。

業務に関係無い曖昧な表現が沢山使われている

本来、求人票には具体的な業務や給与、福利厚生などの待遇などが細かく書かれていますが、ブラック企業の求人票の場合は、これらの具体的な話を書かずに「夢」「希望」「成長」「職場の雰囲気が良い」「社員同士が仲がいい」といった曖昧な言葉が沢山使われている傾向があります。業務とは直接関係の無い抽象的な言葉が多い場合は要注意です。

給与が相場よりも高すぎる場合

曖昧な言葉で書かれている求人票も注意ですが、給与が他の会社と比べて高すぎる場合も要注意です。20代の平均的な月給は20万円前後ですが、それに比べて倍以上の給与を提示している場合、基本給に残業代が含まれているため残業代が支払われない長時間労働を無理矢理やらされる可能性があります。明らかに値段で釣ろうとしている可能性の高い求人票はブラック企業が出している可能性があるので注意が必要です。

ハローワークの求人票には要注意

ハローワークで転職先を探している方も多いかと思われますが、実はハローワークにはブラック企業による求人が多いと言われています。民間企業の転職サイトでは、求人票を出す企業側がお金を払って求人票を出しています。それに対し、ハローワークは無料で求人票を出すことができるため、ブラック企業による求人に当たりやすいと言われています。しかし、ハローワークにもホワイト企業による求人は沢山あります。上記のように、抽象的な言葉や高すぎる給与を提示している企業の求人は注意しましょう。

面接の時にもしっかりと見極めよう

残念ながら、求人票は雇用契約書ではないので、入社が決まってから求人票と話が違うというトラブルは少なくありません。ブラック企業かどうかは入ってみなければわかりませんが、求人票だけでなく実際に面接をする際に、面接官を良く観察したり、質問したりしてブラック企業かどうかしっかりと見極めましょう。給与や福利厚生などの質問に対して曖昧な回答をしたり、はぐらかそうとする場合はブラック企業である可能性があります。